「スタッドレスタイヤの製造年の確認方法を知っていますか?」
「このタイヤ、いつ作られたんだろう?」
スタッドレスタイヤを選ぶときに、製造年を確認することはとても大切です。
本記事では、初心者の方でも迷わず確認できるように、「セリアル」と呼ばれる製造番号の読み方や確認場所、見逃しやすい注意点まで詳しくご紹介します。
そもそも「スタッドレスタイヤの製造年」ってなぜ気にするの?

タイヤは見た目だけでは状態を判断しづらい製品です。
表面がきれいに見えても、製造されてから時間が経過していると、性能が劣化している可能性があります。
特にスタッドレスタイヤは、ゴムのやわらかさ=グリップ力に直結するため、製造年の確認は非常に重要なチェックポイントです。
製造年を確認する場面はこんなとき

タイヤのセリアルを確認する機会は、実は意外と多いものです。
特に以下のような場面では、製造年をチェックすることがトラブル防止や安全確保につながります。
- 中古タイヤを購入するとき
- 長年使っているタイヤを交換するか悩んでいるとき
- 安全性が気になったとき
- 車検前のチェックや点検時
タイヤの製造年の確認は「気になったとき」がベストタイミング。
一度チェックしておけば、次の買い替えや判断もスムーズです。
タイヤに記載されている「セリアル」ってなに?

セリアルとは製造番号のこと
タイヤの側面には、英数字の組み合わせで表記された「セリアルナンバー」があります。
これはタイヤがいつ・どこで製造されたかを表すコードです。
セリアルには何が書いてあるの?
タイヤに記載されたセリアルの最後にある4桁の数字を見れば、そのタイヤの「製造年と製造週」がわかります。
例えば「3411」という数字があれば、これは「2011年の第34週に製造された」という意味です。
セリアルはどこに書いてあるの?場所の確認方法

タイヤの側面をチェック!
セリアルナンバーは、タイヤのサイドウォール(側面)に刻印されています。
タイヤをくるっと一周見渡してみてください。
見つけにくい場合もあるため、以下のポイントを参考にしてください。
セリアル確認のコツ
- 車からタイヤを外さなくても、タイヤを回して確認できます
- 溝のすぐ下あたりに、小さな英数字で刻まれています
- 片面だけに刻印されている場合もあるため、両面チェックがベスト
暗い場所ではライトを使うと読みやすくなります。
セリアルナンバーの読み方|例でカンタン解説

「JDA3411」のような記載を見つけたら…
- 「JDA」は製造工場や設計コードなど
- 「3411」が大切な部分
この「3411」はこう読みます
- 「34」=34週目(年の中での週)
- 「11」=2011年(西暦下2桁)
つまり「3411」は、2011年の34週目=およそ8月下旬ごろに製造されたタイヤです。
年と週の関係表(参考)
セリアル表記 | 製造時期の意味 |
---|---|
1321 | 2021年の第13週(3月下旬) |
4822 | 2022年の第48週(11月下旬) |
0219 | 2019年の第2週(1月上旬) |
🔍「34週」は1年を週単位でカウントしているため、「34 × 7日 = 238日目」あたり=8月ごろの製造となります。
タイヤの製造年が古いと何が問題なの?

経年劣化で性能が低下する
タイヤは使用していなくても、時間が経つと劣化が進みます。
ゴムは少しずつ硬くなり、ひび割れが起きやすくなるからです。
スタッドレスタイヤの場合は特に、以下のリスクがあります。
- グリップ力の低下
- 制動距離が伸びる
- 雪道・凍結路面での安全性が損なわれる
特に中古のスタッドレスタイヤの場合は、製造年を気にすることが重要です。
スタッドレスタイヤの寿命はどれくらい?

スタッドレスタイヤの寿命は、一般的に3〜5年が目安とされています。
ただし、これはあくまで目安であり、実際の寿命は使用環境や走行距離、保管方法などによって大きく左右されます。
例えば、雪の多い地域で毎シーズン使っている場合と、年に数回しか雪道を走らない地域では、タイヤの消耗度はまったく異なります。
また、夏場も履き続けていたり、直射日光の当たる場所に保管していたりすると、劣化が進みやすくなります。
製造年だけで判断しないで!
タイヤの製造年は重要な目安ですが、製造年だけではタイヤの性能を正確に判断できません。
なぜなら、タイヤは使い方や保管状況によってコンディションが大きく変わるからです。
たとえば、製造からまだ3年しか経っていないタイヤでも、劣悪な環境で保管されていた場合はすでに性能が落ちていることがあります。
逆に、5年以上経っていても、使用頻度が少なく、冷暗所で丁寧に保管されていれば、まだ使えるケースもあります。

残り溝の深さ

スタッドレスタイヤの性能は、溝の深さと密接に関係しています。
タイヤの溝には「プラットフォーム」と呼ばれる摩耗限度の目印があり、これが露出していると、すでに冬用タイヤとしては役目を果たせません。
- プラットフォームが出ている=冬の路面での制動力が大幅に低下
- 雪道・凍結路では滑りやすくなり、事故リスクが高まる
※法律上は溝が1.6mm以上あれば使用できますが、それは「夏タイヤ」としての基準です。
スタッドレスタイヤは、4mm以上の溝が推奨されています。
プラットフォーム(摩耗限度)が露出している場合、すでにスタッドレスとしての機能は期待できません。
ゴムの硬さ
スタッドレスタイヤは、「ゴムのやわらかさ」が雪道・氷上でのグリップ力を発揮するカギです。
ところが、ゴムは時間の経過とともに硬くなってしまいます。
- 表面にヒビが入っている
- 手で押しても弾力が感じられない
- 見た目がツヤツヤしていない
これらの症状があれば、たとえ溝が残っていても性能は大幅に低下しています。
交換を強く検討した方が良いでしょう。
10年以上前のタイヤは使用NG!
たとえ溝が残っていても、経年劣化によりバーストなどの危険が高まります。
安全第一を考えるなら、「10年」はひとつの大きな節目です。

製造年を確認すればタイヤ選びで失敗しない!

新品タイヤを購入する前に
店頭に並んでいるタイヤでも、製造から数年経っている在庫品であることがあります。
気になる場合は店員さんにセリアルを確認してもらうのもひとつの方法です。
中古タイヤを選ぶときも要チェック!
中古品は安く手に入りますが、製造年が古すぎるタイヤは安全性に不安が残ります。
安さだけで選ばず、「何年製なのか?」をしっかり確認しましょう。
まとめ|スタッドレスタイヤの製造年は“セリアル”で確認できる!

最後に、今回のポイントをおさらいします。
- スタッドレスタイヤの製造年は「セリアル」で確認
- セリアルの4桁(例:3411)は「製造週+製造年」
- タイヤは経年劣化するため、製造年は安全性に直結
- 使用目安は3~5年、10年以上前のタイヤは交換を検討
製造年を知ることは、タイヤの“見えない劣化”を見抜く第一歩です。
安全で快適な冬のドライブのために、ぜひ一度セリアルをチェックしてみてください。
スタッドレスタイヤの購入方法はこちらの記事を参考にして下さい。
⇒ ネットでスタッドレスタイヤの購入方法
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